リバーウッドにある宿屋「スリーピングジャイアント」
その名前の通り、外の看板には眠っている巨人がデザインされている。
宿屋に入って最初に聞こえてきたのは、「ドラゴンを見たんだよ!」と叫んでいたおばあちゃんの息子、スヴェンの歌声。
気持ちよさそうに歌ってるなぁ…
どこに座ろうかな…と思いテーブルにふと目をやると、一枚のメモを発見。
求人
館長オーリエン モレルスは、間もなく再開するソリチュードの博物館のために歴史的関連性のある秘宝を探し出し、取り戻すため、強壮な冒険者を求めています。
興味のある方は直接応募してください。本物の秘宝の全ての引渡しには十分に報酬をお支払いします。-館長、オーリエン モレルス
ドラゴンボーン・ギャラリー
ソリチュード
こ…これは!!
一番気になったのは「本物の秘宝の全ての引渡しには十分に報酬をお支払いします」という一文…
帝国軍とかはどうでもいいけど、これはお宝を持ってソリチュードに行かねば!と思った瞬間であった。
とりあえず何か食べたいな…あそこのバーにいるおやっさんに言えばいいのかな??
なにか食べるものと、今日一泊したいんだけど?
リリがそう話しかけると「オーグナー」と呼ばれていた男は「料理は俺が作る。何がいい?宿のことはデルフィンにに言ってくれ」と返してきた。
「じゃあ、アップルキャベツシチューとパンとワインをお願い。
あと一つ聞きたいことがあるんだけど、霧の多い場所で陰気臭い場所ってどこかわかる?」
「やっぱり…」とため息をつくリリに、オーグナーは「ホワイトランに行けば旅人や行商もいるだろうから、もう少しましな情報があるんじゃねーか?」と言った。
なるほど。
たしかにこんな小さな町で聞いてるよりはいい情報を得られそうだ。
予定通り明日の朝一番でホワイトランへ向かおうと決める。
注文したものを全て平らげたあと、暇つぶしのつもりでスヴェンに話しかけてみたがすぐに後悔することになる…
ほら。この手紙をカミラに渡してくれ。悪意のある馬鹿げた話ばかりだ。ファエンダルからのものだと伝えてほしい
よくわからないまま三角関係の恋のトラブルに巻き込まれてしまう形に、、
どうやらリバーウッドに住むカミラという女性を、このスヴェンとファエンダルという男性が取り合っているようだ。
で、スヴェンが書いた悪意のある手紙をファエンダルからの手紙だと嘘をついてカミラに渡してこいと・・・
まあ、別にいいけど…
報酬は?
「報酬?そんなもんいらないだろ、渡してくるだけだぞ?」
「チッ……時は金なりって言葉知らないの?それにそれ偽物の手紙なんでしょ?
そんな、人を騙すようなことをさせるのにタダでやらせようってわけ??」
スヴェンはそれもそうだな…と少し納得し、仕方ない!と顔をあげると…
「少なすぎない?(´・ω・`)」
「いや、もうこれがギリギリだ…これ以上は(システム的に)無理だ!」
よくわからないけど(システム的に)無理だと言われてしまっては致し方ない。
リリは「りょーかい!じゃ、渡してくるだけだからね!」と言って手紙を受け取った。
あ、そういえばまだ宿をとってなかった!
オーグナーが言ってたデルフィンってどこにいるんだろ…
宿の中を見渡してみると、錬金台で一人黙々と作業している女性を見つけた。
「あのー、デルフィンさん?」
女性は振り返ると「そうよ、私がこの宿屋の主人よ」とニコリともせずに言いながら、こちらをまじまじと見つめてきた。
接客業だというのに愛想のない人だな…と思いながら「今日一泊したいんだけど、部屋は空いてる?」と聞くと、デルフィンは少し笑って「ええ、空いてるわよ、前金でお願いね」と手を差し出す。
なんか色々と不躾というかなんというか…
まぁ、いいやと素直に料金を渡すリリ。
お金を受け取ると「面倒はおこさないでね」とだけ言って部屋に入っていってしまった。
なんなんだあれは…本当にここの主人なんだろうか…
なんだか面白くない気分でワインをちびちび飲んでいると一人のいかつい男に声をかけられた。
「やあ、旅人か?一人で飲んでるのか?」
「ん…?うん、そう。でも、ここの女主人がなんだか気に食わなくてねー。探りまわってたとか言われるし、人のことジロジロ見るし。」
男はハハハと笑うと「ゴールだ、俺も同じようなもんだったよ」と言ってテーブルをはさんで座った。
話を聞くと、ゴールは帝都の闘技場で戦うグラディエーターだったらしい。
しかし、今は最高のホーカーシチューを求めてスカイリムに来たんだとか…
ホーカーシチューでスカイリム?…いろんな人がいるんだな。。
闘技場でのことやホーカー料理ついて色々な話をし、ワインが一本空く頃には肩を組んでスヴェンの太鼓で踊るほど仲良くなっていた2人。
楽しい時間は早く過ぎるもので、気が付けば2時間は経っていた。
「……さて、そろそろ休むとするか。リリはどうする?」
「うん、私も明日は早起きしないとだから、もう寝るよ」
「そうか。リリ、俺は強い。俺が旅に必要だと思ったらいつでも声をかけてくれ。一緒に最高のホーカーを探すのも悪くないしな!」と豪快に笑いながらゴールは部屋へと入っていった。
ホーカーはちょっとな~と思いながら、それにしても今日はいろんなことがあったなと思い返す。
処刑の時はどうなることかと思ったけど、結果、ドラゴンに救われた形になったなぁ…
明日はホワイトランに行って報告して…霧の場所を聞いて…それから…
うー…頭痛い…
ひどい頭痛で目が覚めたリリは頭を押さえながら起き上がる。
昨日はゴールとの話が盛り上がって飲みすぎちゃったなぁ…と言っても、すぐに治るんだけど♪私、お酒は強いんだよね~。
オーグナーにチェックアウトを告げ外に出ると、空は晴れ渡り気持ちのいい風が吹き抜ける。
さてと、とりあえず…昨日スヴェンから受け取った手紙をどうにかしないとな。。
リバーウッド・トレーダーのカミラに届けろって話だけど、こうなってくるともう一人のファエンダルとかいう人物のことも気になってくる。
ファエンダルって誰のことなんだろ…と思っていると…
1人の女性に声をかけられた。
彼女はジャルデュルといって製材所を営んでいるらしい。
「暇だったら手伝わんない?」と聞かれたが、その返事をする代わりに「ファエンダルって人知ってる?」と聞き返してみた。
「ファエンダル?彼だったら、ほら、あそこにいるのがそうよ」
ジャルデュルの見つめる先には、なんだか真剣な表情で川を眺めている男が1人。。
リリは「ありがとう!」と言うとファエンダルに向かって走っていった。