ヴィリヤさんに会いに行ってきた!

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ファエンダルを従えて、ホワイトランへと向かうリリ。
しばらく歩いていくと右手に建物が見えてきた。

「ホニングブリューハチミツ酒醸造所だな、一杯やっていきたいとこだがまだ開いてないようだ。
まぁ、もうホワイトランは目の前だから向こうで何か食べるとするか…」

ファエンダルは残念そうにそう言いながら顎をさする。

ホワイトランって街だって聞いてたけど、なんか長閑の風景だね

「ハハハ、ホワイトランのドラゴンズリーチを見たらそんなこと言ってられなくなるぞ!」

右手には川が流れ、左手には畑が続いている。
空は青く澄み渡っていてとても気持ちのいい朝だった。

「ん?あれ…え!?なにしてんの!?」

「巨人だ!そしてあれは……ああ、、同胞団のやつらだな。
同胞団が対応してくれているならなんの問題もないさ。」

「同胞団……?」

リリ達がその一団に辿り着いた頃には巨人は地面に顔を埋めていた。
巨人…初めて見た…
そう思いながら倒れている巨体を眺めていると、遠くの方から一人の女性が近づいてきて「それはもういいわ」と一言。。

続けて「よそ者ね?“同胞団”のことは初耳?」と聞いてくる。

リリは「ああ、うん、同胞団って?」と問い返すと、アエラと名乗った女性は同胞団について簡単に説明してくれた。

「同胞団っていうのは戦士としての秩序よ。私達は名誉ある戦士団で兄弟姉妹なの。
今日は巨人をどうにかしてほしいって以来が来たからこうして来たの。
同胞団は、十分なゴールドがもらえるならね大抵の仕事は引き受けるわ」

アエラはどうして同胞団に入ったの?誰でも同胞団になれるの?

「私の場合は、母が同胞団だったのよ。祖母もね。
うちの一族の女はフロッティ・ブラックブレイドの頃からみんなそうだった。
同胞団になる前は父と森で狩りをして過ごしてたわ。
母は私の参加を待たずに死んだけど、私は母のことはもちろん盾の姉妹に敬意を払って戦っているのよ
そして同胞団は誰でも入れるわけじゃない。
特にあなたのようなミルクドリンカーじゃ無理。
まぁ、どうしても入りたいと思うならコドラクと話しなさい」

「いや、別に全く入りたいと思ってないから大丈夫(´・ω・`)」

「おい、リリ……」

愛想のない返答にファエンダルがリリの腕を突っつく。余計なことを言うなという意味だろうか。
アエラは「そう、よかったわ。こっちもあなたみたいなおこちゃまに入団されても困るから」と嫌味を投げつけ去っていってしまった。

「なんかさー…スカイリムって上から目線のヤツ多くない?(´・ω・`)」

「仕方ないさ、同胞団は街のあらゆる問題を片づけてくれるエリート集団だからな。そりゃお高くもなるよ」

そんなことを話していると、ついにホワイトランが見えてきた!

「見えるか?あの一番上に立っているのがドラゴンズ・リーチだ。首長のバルグルーフがいる場所だよ」

見上げると大きな建物が一番奥に見える。

「おお~!大きいねえ!」

街の外には馬車もあり、御者にホワイトランのことを聞いてみるといろいろなことを教えてくれた。

そうだな、この街は同胞団の本拠になっている。彼らの酒場“ジョルバスクル”は、この街で一番古い建物なんだ

「ああ、それから、グレイ・メーン家とバトル・ボーン家は犬猿の仲だ。彼らに関わるときには気をつけた方がいいぞ」とも…

馬車を通り過ぎると戦士っぽい恰好をした女性と一人の男性が話し込んでいる。

イスミールにかけて、本当のことよ。妙な身なりの道化師ですって。すぐ北のロレイウス農園の近くよ。車輪の壊れた手押し車に棺を載せてたわ

道化師が棺を運んでたってこと?
そんな珍妙な光景ありえる?絶対この人の見間違いじゃないのかなー…と思いながらチラチラ見ていると、リリの視線に気づいたのかウスガルドと呼ばれていた女性がこちらに向かってきた。

「なに?私と剣を交えられると思うの?あなたなんて6秒でオダブツよ」

「へ?いや、別にそんなつもりじゃなかったんだけど…」

「勝てると思ってるの?」

ダメだ…ストームクロークの奴ら同様、この人も話が通じない…
スカイリムの人たちはみんなこんな血の気が多いんだろうか…

ファエンダルは「やめとけって」と小声で言いながらリリの肩を揺すっている。

「勝てるとは思ってるけどめんどくさいからそういうのいい(´・ω・`)」
そう言って立ち去ろうとした時だった。

あなたを殴り倒す方に100ゴールド賭けるわ

受けて立ちましょう!

「ええ!?やるの!?」

ファエンダルは「やめといたほうがいいって…」と、まだ後ろで言ってるがそんなことは知ったこっちゃない!
殴り合いだけで100ゴールドくれるなら楽なもんだ!

「ふふ、そうこなくっちゃ。
いい?頼れるのは拳だけ。武器も魔法も…泣きおどしもなしよ。さあ行くわよ!」

ウスガルドが構えた!

ウスガルドが出すパンチは重く的確だった。だが、リリはそれをスイと避けていく。
相手は重装、こっちは軽装、それだけでもこっちの方が不利だ。
あの拳を受けてしまったら確実に重症だ。

「ちょっと!避けてるばかりじゃいつまでたっても勝負は決まらないわよ!」

確かにその通り。
しかし、リリの目的は避けることでもパンチを当てることでもない。

20分ほど打ち合いが続いた頃、リリの目的が見え始める…

「かかってきなさい!」と威勢のいいことを言ってはいるが、ウスガルドの息ははぁはぁとあがってきていた。
そして最初は勢いの良かったパンチも徐々に瞬発力がなくなってきている。

そろそろかな…

ウスガルドが「どこに見てるの!こっちよ!」と叫びながらパンチを繰り出したその時、リリは体制を低くし彼女の腕の中へと身を滑り込ませた!
そして一気に下から顎に向けてぱーーーんち!!

ウスガルドは「がっ!?」と呻いたかと思うとその場に膝をついた。

「ふふん、楽勝楽勝♪」と満面の笑みを浮かべるリリに「ベリーイージーの癖に‥」と何やらぶつぶつ呟くウスガルド。

「まぁ、ベリーイージーではあるけれども、その戦法には称賛するわ。あなた、見た目に寄らずスタミナがあるのね。」

「うん。私は弓使いで素早さが取りえなの。力はないから、お姉さんみたいなタイプには疲れさせて倒す方法を学んだんだよ」

そう言うと「はい(´・ω・`)ノ」と手を差し出すリリ…
100ゴールド早くくれ。という意味だ。

それを察したウスガルドは「見事だったわ。あなたの旅に私が必要になったらいつでも呼んでちょうだい。役に立てると思うわよ」と言いゴールドを手渡してくれた。

「いや~すごいなリリ!あのウスガルドを倒すなんて!まぁ私はお前が勝つと信じてたけどな!」
そんな調子のいいことを話すファエンダルに「でかい方に12ゴールドって聞こえてたけど?(・ω・`)」とサラっと返す。

「いや、それはまぁ、あれだ、ほら、ウスガルドにも花を持たせなきゃいけなかっただろ?」

「まったく、調子がいいんだから…」

そんなこと話していると、ホワイトランの門が見えてきた。

やっとたどり着いたなぁ…と門へ近づいていくと、衛兵の一人が「止まれ!街はドラゴンどもの接近により閉鎖中だ。公用以外では通せない」と二人を制止する。

リリは少し考えた後、「そのドラゴンの攻撃のことでヘルゲンから報告があるんだけど」と話すと…

説得が成功して話術のスキルもレベルアップした!
そして衛兵は「念のため監視を付けさせてもらうぞ」と言いながら大きな門を開けてくれたのだった。

中に入り最初に聞こえてきたのは住人の声。

いくらかかろうが金は払う。だが、帝国軍兵にはもっと剣が必要だ

いくらかかろうが金は払うだなんて…この人きっとお金持ちだなと目を光らせるリリの横で、ファエンダルが「とりあえず昼飯にしないか?バナード・メアでうまいもんが食えるぞ!」とウキウキしている。

たしかに朝から何も食べていない。
ファエンダルの提案に乗ったリリはまっすぐにバナード・メアに向かった。

店に入ると、中は大勢の客でにぎわっている。

テ-ブル席はどこもいっぱいで、どうしようかと突っ立っているとウェイトレスの女性がやってきて「今席がいっぱいなの。悪いけど相席でもいい?」と聞いて来た。

ファエンダルと顔を見合わせ、別にいいか…と頷くと「では、あちらの席へどうぞ」と入り口付近の三人席を勧める。
そして、そこには一人で食事をしている女性がいた。

大柄の酔っ払いノルドと、汚らしい小柄なウッドエルフの二人組みを見掛けなかった?

先ほどのウェイトレスから合い席の話は済んでいるようで「お邪魔するね」と席に座ると、彼女はいきなりこう話しかけてきたのだ。

「え?見てないけど…?」

すると彼女は「まったく!あの忌々しい泥棒たちはどこに行ったのかしら…」と憎々しげに眉間にしわを寄せた。

リリはまた面倒ごとに巻き込まれそうだと感じ取ると、聞かなかったふりをして運ばれてきた料理を食べ始める。

「泥棒?何かあったのか?」

が、そんなリリの思いに気づくこともなくファエンダルがそう尋ねた。

リリ

ちょっと!なに話に乗ってんのよー!

彼女はファエンダルに向き直ると「あのね、その男たちにとても大切なものを盗まれたの。あれが飲まれてしまう前に、見つけないと…。まあ、そうなる前に彼らはきっと後悔することになるけれど」と、少し笑う。

泥棒か…それは不運だったね。でも、世の中そんなこともあるよね~私には関係ないけど…
そんなことを思いながら鶏肉のステーキを口に放り込もうとした時、なんとファエンダルが信じられないことを口にした!

「女性から盗みを働くとは許せないな!なにか手伝えることはあるか?」

「ちょっとっ!(小声)」

リリは女性に「ちょっと失礼~(o^―^o)ヘヘ」と言うと、ファエンダルを店の端の方まで連れて行く。

「あのねえ!私は暇じゃないの。そりゃ彼女は不運だったとは思うけど、私には急ぎの用事があるの。
ファエンダル、彼女を助けるのは構わないけど一人でやってよ?私は無理だからね!」

「ええ?!私一人じゃ無理に決まってるだろ!…なあ、頼むよリリ、あんな素敵な女性が困ってるのを放ってはおけないだろ?」

ファエンダル…あんた…カミラ一筋じゃなかったの?

「な!ななななに言ってるんだ!当り前じゃないか!そそそんなやましい気持ちで言ってるんじゃない!俺はただ彼女が不憫だと思ってだな!窃盗にあって困ってるじゃないか、人助けだよ人助け!」

ファエンダルが顔を真っ赤にしながら言い訳を並べ立てる。
リリは、はぁ…と一つため息を吐くと「わかったわかった!じゃあ、その泥棒を見つけるまでだからね?」と言うと、彼女の元へ戻った。

「おまたせ…その泥棒探し、手伝おうか?」
リリの申し出に彼女は「本当に?本当に手伝ってくれるの?」と目を輝かせる。

「一緒に来てくれるなら心強いわ!本当にありがとう!」

彼女は「私はヴィリヤよ、よろしくね」とにっこり微笑んだのだった。

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