シセロと壊れた車輪

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ドラゴンズリーチを確認した一行はそちらへ向かって再び歩き始める。

農場を抜けて道へ出ると、一人で喚き散らしている怪しい人物が…。
見るからに言動がおかしいし無駄にハイテンションなのも気になるが、何よりその格好が…変。。

「さっさと行こう…関わっちゃいけないやつだこれ」

目を合わせないように若干下を向いて素通りしようとしたその矢先…

ぬああ!何たること!動かん、動かんぞ!ああ母よ、かわいそうな母よ。まったく動じぬ。安静ではあるが、静止しすぎている!

ぬああ!何たること!
男はわざわざリリの前まで移動してくると、これ見よがしにそんなことを叫びだした。

もう完全に目が合ってしまっている…

……どうしたの…

ヤバイヤバイヤバイツカマッテシマッタ…

彼はニコニコ笑顔になると今の現状を話し出した。
シセロと名乗ったこの男は、母親の遺体が入った棺を新たな住処に連れ行くところだという。
なのに馬車の車輪が壊れてしまい困っているらしい。。

ほれほれ、何か言うことがあるのではないかい?と言わんばかりのキラキラした目で見つめてくるシセロにリリも笑顔で応対。

「あーそうなんですねー、それは困りましたねー、あ、じゃあ、私たち急いでますので~ごめんあそばせ~(⌒∇⌒)」

そう言って通り過ぎようとした時だった。

ふぅ~ん、助けてくれた人に金貨をあげるつもりだったのになぁ残念だなぁ~いや~残念だな~」と…

戻って来たリリにシセロはパァァ!っと笑顔になり「きっと助けてくれると思っていたよ!優しい旅人さん!」と踊りだす。

ロレイウスに車輪を直すよう説得してくれ!そうしてくれれば、シセロが報酬を出そう。金貨だ!ぴかぴかてかてかの金貨でだ!

おっけーおっけー、ちょっと待ってて金貨ちゃん♪

相変わらず報酬に弱いんだから…とため息を吐くヴィリヤに「報酬は大事だぞ!」とイニゴ。
先ほど通ってきた農場が「ロレイウス農園」だと知り、リリ達は急いで助けを求めに走り出した。

農園に入り先に目についた女性に声をかけてみるも「夫に話してちょうだい」と一蹴される。

夫に話してちょうだい。ヴァンタス・ロレイウスっていうの。ロレイウスだけでも通じるわよ

すごく丁寧にロレイウスの名前を教えてくれた彼女はロレイウスの妻のようで、近くにいたロレイウスに「話があるそうよ」と呼び掛けてくれた。

「あの、あっちの道端で馬車の車輪が壊れて困ってる人がいるんだけど、助けてあげてくれない?」

するとロレイウスは顔を歪めながら「シセロのことか?」と…

フン!こっちの知らないことを話してみろ。あのイカれた馬鹿には同じことを5回も頼まれた。どうしても諦められないらしい

「だけど、報酬はくれるみたいだし助けてあげてもいいんじゃないの?」

そう問いかけるリリにロレイウスは「金の問題だと思ってるのか?」とまた渋い顔をして続ける。

「見たか?あの男を?完全にイカれてるんだ。
道化師?このスカイリムで?ここ100年、この辺りにあんなのはいなかった。
それに奴はでかい箱を運んでる。棺だとかで、母親を埋葬するんだそうだ。怪しいもんだ。
何が入ってるか分かったもんじゃない。
戦利品、武器、スクゥーマ。
そんなことには一切関わりたくないんだ。」

そこをなんとか!(チャリンチャリンの金貨がかかってるのよ!)と頼み込んでみるも、「何様のつもりだ!指図するつもりか!」と声を荒げるばかりで全く聞く耳を持ってくれない。

・・・

・・・・・

「…よく言うわね全く…」

「さっきまでめちゃくちゃ見た目で判断してたけどな…」

「俺は演技派なリリがちょっと怖くなってきたぞ…」

「こんなことでロレイウスが助けてくれるわけないよ」

「…そうでもないみたいですわよ…」

後ろのほうでみんなが見守る中、ロレイウスは困惑の表情を浮かべ「じ…自分は…」とどもり出した。

そして…

「その通りだな。奴が変わり者だろうが何だろうが、助けを必要としている。それを無下にしていいはずがあろうか!」

オーリ

えー、こんなんで説得成功しちゃうんだ…

ロレイウスは「シセロにすぐに行くと伝えてくれ」と言うと、ガタガタと修理に必要な道具を用意しはじめた。

よし!早くシセロに知らせないと!

「ちゃりん♪ちゃりん♪ぴっかぴか~♪」と歌いながら意気揚々とシセロの元に戻り、すぐにロレイウスが来てくれることを伝えると彼は満面の笑みで踊りだした!

「ほらほら、面倒かけたお礼だよ、ぴかりぴかりのちゃりちゃりな金貨!
あなたの心優しい働きに対する金貨を数枚だ!ありがとう!そしてありがとう!
優しき見知らぬ人よ、シセロと可哀想にも立ち往生した彼の母を助けてくれて…ありがとう!」

シセロはそう言ってリリにゴールド手渡す。その額400ゴールド!

「こちらこそありがと~!さよなら~(⌒∇⌒)ノ」と手を振りその場を後にする。

「いや~思わぬところで400ゴールドも貰えたね!へへへへ」

「まったく現金なんだからっ」

シセロを助けたのはいいが、なぜかこの出来事に不安を感じてしまう

リリの上機嫌とは裏腹に、ルシアンは今回のことに少し不安を感じているようだったが、すぐに気を取り直しホワイトランへの道を急ぐ。

しばらく進んだところで見えてきたのは「ホワイトウォッチ・タワー

ここでヴィリヤがこんなことを言ってきてくれた。

今なら嬉しいことに、あなたを癒すことが出来るかもしれない。あなたが望むなら、いつだって試すことができるわ!助けが欲しいときは遠慮なく言ってね

これは嬉しい申し出!

なんといっても、今のうちのパーティーには回復さんがいなかったので、結構みんな膝をついてたりしてたんだよねぇ。
もちろん、これからは回復役として「どんな時でも回復して!」とお願いしておきました。

せっかくなのでホワイトウォッチ・タワーも見ておこうと奥へ進んでいくと、入口に衛兵が1人。
そして気になることを言ってきた。

「北東のシマーミスト洞窟の近くで小さくて気持ちの悪い生き物を見たんだ」と…

ルシアン

そんなものがいる場所には近づかないようにしないとな!
地図にチェック付けとこう…

物騒な情報を聞いた後、さらに奥へと進んでいくと…

ようこそ、エルダーのジャンク百貨店へ、旅人さん!旅の途中で見つけたガラクタを買い取るよ、僅かな料金でな

そして続けて「一律20ゴールドでガラクタを手放せるぞ」と言う。。

「んん?…ガラクタを引き取ってもらうのにゴールドを払う??そんな人いないでしょー?」

そう聞くと、彼は「それがいるんだな」と説明をはじめた。

彼の話によると客は冒険者が多いようで、理由は冒険者は欲深いために宝箱からそれほど価値のないガラクタも拾ってくる。
しかしホワイトランに戻るには3時間もかかるため、大量の荷物に疲労困憊してしまい、いらないものをここで捨てていくという寸法らしい。

ものは試しと20ゴールドを払い、近くに置いてあった箱を開けてみたら本当にガラクタしか入ってなかった(笑)

ホワイトウォッチ・タワーを出て、次に出会ったのはアルゴニアンの兄さん。

どうやら「最高級のスクゥーマ」と「甘い甘いムーンシュガー」を納得の相場で売ってるらしい。

リリが「へぇ~スカイリムではこんな風に売ってるんだ…」と興味深げに商品を見ようとすると…

ちょっと!それって合法じゃないわよね?!

ヴィリヤが彼にくってかかった!

すると売人は「衛兵を呼んだりはしないよな?」と言うが早いか、なんと殴りかかってきたではないか!

「え?!急展開すぎなんですけどー!?」

しかし、素手で殴ってきたアルゴニアンはあっさり倒され、きれいさっぱり剥ぎ取られたという。。

島ではこんなのを見た事もありませんでしたのよ

島?島ってどこの島なのか…

こんなのっていうのはアルゴニアンのことを言ってるのか、それともスクゥーマの売人のことを言ってるのか…

ちょっとわかんないリリなのであった。

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