ルシアンの負傷により、助けを呼びに行った先でかわいいおうちを見つけたリリ。
その家に住んでいたのはツノが生えた女性だった。
こんにちは。なにかご用?
そう尋ねる彼女に、勝手に入ってきてしまって申し訳なかったことと、友達が怪我をしていて助けてほしいことを大急ぎで伝える。
すると「ああ、いいの。この家の壁分厚くてね、人が訪ねてきても気づかないこと多いのよ。それより、その怪我してる人の所へ行きましょう、手遅れになったら大変」と言うが早いか家を出ていってしまった。
遺跡に戻ると、座り込むルシアンの横で心配そうに寄り添うヴィリヤの姿が。
彼女はすぐに走り寄ると血が滲んでいるルシアンの足を慎重に触り始める。
「ここは痛む?」「こっちに曲げられる?」と聞く彼女に、ルシアンは「ああ、、」とか「そこ痛い」とか素直に答えているようだ。
そして「うん、、そうね…」と納得したような素振りを見せると、彼女はこちらに振り向き・・・
と笑った。
「え!?問題なしってどういうこと?!すごく痛がって蹲っちゃってたんだよ?!」とリリが言うと、彼女は笑いながら「血はもう止まっているし、骨折もしていない。ただの打撲と切り傷よ。とりあえず、消毒だけしておいた方がいいからうちに来て。」と言う。
「え?じゃあ普通に歩けるの??…ルシアン…立てるの?」
ヴィリヤが心配そうに見ると、ルシアンは恐る恐る立ち上がり……
あ……そんなに痛くないかも…
ヴィリヤは「なんなのよっもう!痛くて歩けないって言ってたじゃないの!あ~も~心配して損した!」と項垂れる。
ルシアンは「いや~、、だって血がいっぱい出てたからさぁ…もうダメだと思って…」と、こちらはこちらで項垂れる。
「しっかりしてよね~もう~~」とリリ。
そんな三人のやり取りを見て、彼女はクスクス笑い「まぁまぁ、病は気からって言うしね。でもほんとに大したことなくて良かったわ。さぁ行きましょ」と、彼女の家へ再び戻ることに。
家に着くと彼女は「じゃあ、簡単に手当てするからね。足を出して」とルシアンを椅子に座らせた。
そして手当てをされてる間、ルシアンはずっと悲鳴を上げることとなった。
どうやら彼女が自ら作った薬を塗っているらしく、彼女曰く「最初はちょっとしみるかもしれないけど、治りが早いし化膿も絶対しないから安心して!」ということらしい。
ルシアンは「怪我した時より痛いんですけどーっ!?」と涙目だ・・・。
手当てが一通り終わると、彼女はリリに「これでいいわ。すぐに痛みも引いてくるはずよ。」とにっこり微笑んだ。
そして彼女は、ヴァレンウッドから来たこと、故郷の木々は素晴らしくて独自の精神を持っているのに対し、スカイリムの樹木は発育不全で魂がないみたいに感じるということなどを話し始めた。
そして「ねぇ、旅の仲間は必要じゃない?スカイリムはまだ不慣れだから案内してくれると助かるんだけど」と言う。
弓が得意らしく「一緒に連れて行ってくれたら、お礼にあなたの周りを警戒してあげるわ」と…。
これは嬉しい申し出じゃないか!?
私を守ってくれる人数は多いに越したことはない!
驚いて振り返ると、後ろで寝かされていたと思っていたルシアンがいつの間にか真横に立っている。
そして唐突に「自己紹介がまだだったな、ルシアン・フラヴィアスだ」と自己紹介を始めたのだった。
さっきまで痛くて呻いていた人とは思えないさわやかな笑顔で…
オーリよ。これから一緒に共通のお友達の面倒を見ることになるのね?
あははー、面倒を見る、そのとおり。それが私の仕事。人の面倒を見る…絶対にその逆ではない
そうルシアンが苦笑いしていると、オーリは「心配しないで、あなたのことも応援してあげるから」と微笑んだ。
「オーリがかわいいからって見栄はっちゃって~」とリリにからかわれ、「どう見ても面倒みられてるほうだと思うけどね…」と辛辣な一撃のヴィリヤ。
ストーリーは勝手に作っちゃってますが、実際にルシアンとオーリは会話をします。
自己紹介の部分などは実際の二人の会話です。
ルシアンの傷は本当に大したことなかったらしく、もう普通に歩いている。
「じゃあ、仲間も増えたことだし早速モーサルに出発よ!」と言うヴィリヤを、リリが不思議そう見つめている。
ねぇ…思ってたんだけど、なんでモーサルまでの道わかってるの??
そう問いかけるリリに「デッドマンズ・ドリンクの主人に地図を書いてもらってたのよ。あんたたちがパンかじってる間にね。」と笑った。
さすが、、抜かりない姉さんだ…
「結構遠いから、休みながら行くことになるわよ~」
グリーンパクトを破ったボズマーは背教者と呼ばれるの。ヴァレンウッドではね、タロス信者によるサルモールの扱いと同じことよ
四人は色々な話をしながらヴィリヤの指示によって進んでいく。
しばらく歩いて三叉路に差し掛かった時だった。
向こうの方から誰かが歩いてくるのが見えた。
その男の肌は赤黒く変色しており、所々爛れてもいるようだ。
ついまじまじと見てしまう四人…
すると男は、「怖いもの見たさってやつか?いきなり襲ってこなかっただけでも感謝すべきなのかもな」と話しかけてきたのだ。
感染者なんだ。ペライトのご加護がなかったら、1年前にとっくに死んでただろうな
話を聞いたところ、彼は何かの感染者でありペライトの加護がなければとっくの昔に死んでいたらしい。
そして今からハイロックに戻ると…。
とても急いでいるらしく、それだけ話すと「詳しいことはケッシュに聞いてくれ」と言いさっさと歩いていってしまった。
「ペライト?ケッシュ?一体なんの話?」
リリが首を傾げていると、他の三人も同じように「さあ…」と言って彼を見送った。
そのままどんどん進み橋が見えてきた時、またなにかがこちらに向かって走ってくる…
かんら急便再び!!
相変わらずかわいいの~かわいいの~ちょっとだっこしていいー?ねーねーちょっとだけ~ね~~~?
とにじり寄るリリ…すると「いや、あの…」と言いながら…
ディスタンスな……
いつも逃げられてしまうことにがっかりしながらも、一生懸命持ってきてくれた手紙を読んでみる。
リリ、
自己紹介をさせて欲しい。私はシドゲイル、ファルクリースの首長を務める栄誉に浴している。
スカイリムにおける活躍により、名声が私の耳へと届くようになった。ファルクリースの従士の地位に興味があるなら、次にファルクリースを訪れた際に招待したい。称号に基づく栄誉の他、従士には私兵が与えられる。働きが認められれば、ファルクリースに土地を購入できるようこちらで取り計らう。
直接会う機会を楽しみにしている。
親愛なる友、
シドゲイル(ファルクリース)首長
なんと「ファルクリースのシドゲイル首長からの手紙」だった。
えー、、さっきファルクリースにいたのに~なんてタイミングの悪い…
ま、土地くれるっていうしそのうち戻るかー…(くれるとは書いてない)なんて考えていると、今度は一人の衛兵が近づいてきた。
ドーンガードを改編しているらしいね。吸血鬼ハンターか何か、リフテンの近くの古い砦で。入隊しようかな
「ドーンガード?」
不思議そうに衛兵を見つめるリリに、ルシアンが「ああ、そういえばそんな話を聞いたな」と一言。
どうやらリフテンという街の近くで、吸血鬼ハンターを募集しているらしい。
吸血鬼ハンターって…あんた…そんな超危険な募集においそれと志願なんて出来るはずがない。
山賊に巨人に悪漢に…挙句の果てに吸血鬼?
スカイリムってつくづく危険な土地だなぁ…と思っていると次に現れたのは怪しげな雰囲気のカジート。
さあて、金目の物を出しな、さもなきゃ魚みたいにはらわたかっさばいてやる
リリはしばらくそのカジートをじっと見つめると「はぁぁぁ…」と大きなため息を一つ吐いた。
「あんたみたいなのがいるから…カジートは信用できないって言われるんじゃん…」
カジートは、”なに言ってんだ?”みたいなとぼけた顔をして「さっさと置いていけ」と繰り返す。
「アンタみたいな奴に渡すお金なんて1ゴールドもないよ!」
リリがそう言うと、カジートは「ああ、そうかい。じゃあ死ね!」と剣を振り上げた!
その時、カジートの足に一本の矢が…!そして、その後ろから追い打ちをかけるように氷と雷の魔法が降り注ぐ。
盗賊のカジートは「ぎゃっ」と唸ると口ほどにもなく、あっという間にバタリと倒れた。
矢は完全に太ももを貫通…いたそう…
殺しちゃダメかなと思って足を狙ったんだけど・・・
すまない、、必死すぎて手加減する余裕もなかった
自分たちが攻撃をする間もなく倒してしまった二人を見て、リリとヴィリヤは顔を見合わせた。
「これは頼もしい仲間に出会えたみたいね」
フォントのおはなし
今回からフォントを変更しています。
今までは「Japanese Font Library SE」を使わせていただいてたんですが、手紙に関して最後の文章が切れてしまっているということに今更気づきました。
用意していただいてるフォントを色々試してみたんですが、どれも切れてしまう状態です。
というわけで、昔から使わせて頂いていた「Informal Japanese Font SSE」に戻しました。
私は手紙の書体に「花鳥風月」を使用しているのですが、同じ「花鳥風月」でも「Informal Japanese Font SSE」だと切れたりしません。。なんでだろ・・・
同じことでお悩みの方は、ぜひ「Informal Japanese Font SSE」を試してみてください。